都合により、2月28日(土)は臨時休診となります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。




都合により、2月28日(土)は臨時休診となります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

みなさんこんにちは。
今回は、知覚過敏(冷たい水などで歯がしみる症状)に関して、お家でできる対策についてご紹介します。
知覚過敏がある人は、歯と歯茎のキワの部分で「歯のすり減り」及び「歯茎のやせ下がり」が起きていることが多く、これらが知覚過敏の主な原因となります。
また、しみる症状を悪化させるサブ因子として、「過剰なかみ合わせの力」「酸性の飲食物や胃酸逆流」があります。
これらについて、ご家庭での注意事項や対策をご説明していきます。
・・・と、その前に、「歯のすり減り」と「歯茎のやせ下がり」は、ちょっと違いが分かりにくいかもしれませんので、一度整理しておきましょう。
歯がすり減ると、歯の中にある神経までの距離が近くなることで刺激が伝わりやすくなり、通常では痛みを感じない程度の刺激でも、痛みを感じやすい状態になります。
歯茎が下がると、歯の「根っこ」が露出している部分が大きくなってしまいます。歯の根っこの部分は敏感な場所ですので、ここに刺激が伝わることで知覚過敏症状が出ることがあります。

以上のことを踏まえて、対策について考えていきます。
【ハミガキの工夫その① 歯磨き粉の使い方】
まずは、先ほどの2つの原因のうち、「歯のすり減り」への対策についてです。
以前は、ハミガキの力加減が強すぎる場合、つまりガシガシ力強くハミガキをしていたらそれだけで歯がすり減る、と言われていました。
しかし、最近の研究によると、ハミガキ(という動作)のみでは歯のすり減りは起こらず、研磨剤入りの歯磨き粉を使用してハミガキをすることですり減りが起こる、ということが分かっています。
(研磨剤とは、歯についた汚れを落とす補助をする成分で、洗剤のジフに入っている粒つぶのようなイメージです)
つまり、「研磨剤入りの歯磨き粉の使用」という条件があってはじめて、歯がすり減るということです。
では、歯磨き粉は使わない方がいいのか?ということになりますが、歯磨き粉の中には、むし歯予防に有効な「フッ素」や、歯周病予防に有効な「抗菌成分」など、他の病気に対して有効な成分がたくさん含まれています。ですので、歯磨き粉そのものは、使った方がいいものになります。
ではどうすべきかと言いますと、「研磨剤が入っていない歯磨き粉」を使う、ということが有効になってきます。
そのため、まずは研磨剤が入っていない歯磨き粉をお店で見つける必要があります。
研磨剤の有無の見分け方ですが、基本的に「ジェル状」と表記されている歯磨き粉であれば、研磨剤は入っていないことが多いです。
確実な見分け方としては、商品に記載されている歯磨き粉の成分表を見る方法があります。研磨剤は「清掃剤」として表記されていることが多いので、成分表に「清掃剤」という表記があれば、その歯磨き粉には研磨剤が入っていることになります。(直接「研磨剤」と書かれている場合もあります)
なので、「清掃剤」もしくは「研磨剤」と表記されていない歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
ただ、市販品で研磨剤が入っていない製品は、実はあまり種類がありません。店頭に並んでいる歯磨き粉のうち、9割近くは研磨剤入りの歯磨き粉になると思いますので、パッケージをしっかり見て確認してみてください。
また、この他に、「知覚過敏対策用」として市販されている歯磨き粉もあります。
一番有名なのは『シュミテクト』という商品ですね。
このような知覚過敏対策をうたっている歯磨き粉には、知覚過敏の症状を抑える特別な成分が含まれています。こちらは成分的には知覚過敏対策に有効なのですが、私が調べた限りでは、これらの商品には残念ながら研磨剤も含まれているようです。
まとめると、
研磨剤なし歯磨き粉は、知覚過敏の症状を抑える成分は入っていないが、歯のすり減りを防ぐことができる。
知覚過敏対策用の歯磨き粉は、知覚過敏の症状を抑える成分は入っているが、歯のすり減りは起こってしまう可能性がある。
ということになります。


それぞれに良し悪しがあるので、「研磨剤なし」歯磨き粉と「知覚過敏対策成分入り」歯磨き粉、それぞれの特徴を生かした使い方をすることがポイントになります。
具体的には、以下のような方法が考えられます。
2.は、歯磨き粉を2回使わないといけないので手間が増えますが、すり減り防止としては2.の方がおすすめです。
皆様それぞれの生活習慣や症状の程度に合わせてやってみてください。
(補足1)
研磨剤入りの歯磨き粉を使わないことによるデメリットとして、歯の着色汚れ(茶シブ汚れ)が付きやすくなる、ということがあります。着色汚れ自体は、むし歯と違って健康上の問題はありません。あくまで見た目の問題だけです。見た目が気になるようであれば、研磨剤入りの歯磨き粉を使う必要があります。この時には、歯の表面のみに毛先を当てるようにし、歯と歯茎のキワのあたりにはなるべく力を加えないようにしましょう。(後述する「タテみがき」もおすすめです)
(補足2)
先ほどご紹介した研磨剤に関する研究では、歯ブラシの毛の硬さの違いについては触れられていません。そのため、「かため」歯ブラシでも、研磨剤入りの歯磨き粉を使わなければすり減らないのかどうかは不明です。
これについての考え方ですが、まずハミガキで取るべき汚れ(歯垢)というのは、きちんと毛先が当たってさえいれば、「ふつう」の硬さで充分取れるものです。ハミガキで重要なのは、「毛のかたさ」ではなく、「いかに目的とするところに毛先が当たっているか?(毛先を的確に当てるテクニック)」です。そのことを考えると、わざわざ「かため」を選ぶ必要性はないので、毛の硬さは「ふつう」にしておいた方が無難です。
【ハミガキの工夫その② しみるところは「タテみがき」にする】
次に、「歯茎のやせ下がり」についての対策です。
この歯茎の下がりは、歯周病で起こることもありますが、過剰なハミガキの力も、その原因のひとつとされています。
(これに関して、「歯のすり減り」のように歯磨き粉の研磨剤の有無が影響するかについての研究は、私が知る限りありませんので、あくまで私見になりますが、おそらく「歯茎のやせ下がり」については、研磨剤の有無とは無関係に過剰なハミガキの力のみでも起こるものと思われます)
そのため、ハミガキの力を弱くする対策が必要になってきます。
さて、その対策についてですが、以前は、患者さんに対して単純に「ハミガキの時の力を弱くしてください」というアドバイスをしていました。
しかし、(これはハミガキに限った話ではないのですが)人間、一度ついた「クセ」というものは、なかなか修正することができません。
例えば、歯医者の検診の時に今までとは違う磨き方を教えてもらって、最初のうちは言われたとおりに磨いていたけれど、数か月後の次の検診の時には、すっかり元の磨き方に戻っていた、という経験はりませんか?
これと同じように、弱めにハミガキをしようと思っていても、油断するとついつい元のクセが出てきて、強い力で磨いてしまう、ということがよくあります。
ではどうすればいいか?
その対策として、はじめから「力のかかりにくい磨き方」に変える、という手段があります。
具体的には、しみる箇所については、
ヨコみがきからタテみがきに変える
ということです。
多くの人は、歯ブラシを横向きに当てて、歯の並びに対してヨコ方向(水平方向、左右方向)に動かしてハミガキをしていると思います。この方法ですと、歯と歯茎の付け根部分にたくさんの力がかかってしまいます。

これに対し、歯ブラシをタテ向きに当てて、歯の並びに対してタテ方向(垂直方向、上下方向)に動かすようにすると、付け根部分に力が集中する危険性を下げることができます。また、タテみがきの場合は、1か所1か所順番に磨くことになるため、磨く動作が小さく小刻みになり、自然と力が弱くなります。(「ガシガシみがく」から「チョコチョコみがく」に変化するイメージです)

以上のことから、知覚過敏がある人には、タテみがきをおすすめします。
ただし、この方法だと、一度に1本の歯しかみがけないので効率が悪いことと、奥歯はほっぺたが邪魔をして、前歯にくらべるとやりにくい場合がある、という欠点があります。
そのため、しみる場所が一部の歯のみの人は、しみる箇所についてはタテみがき、しみていない箇所についてはヨコみがきをするのがいいと思います。
また、厳密に「タテ」方向でなくても(つまり少々「ナナメ方向」になっても)、ヨコみがきよりは力が軽減されるので、あまり神経質にならずに、できる範囲でやってみてください。
続いて、知覚過敏を悪化させる「サブ因子」に対する対策をご紹介します。
【かみ合わせの力に対する対策】
咬み合わせの力の負担が多すぎると、歯や周りの組織に悪影響が出ることがあります。
知覚過敏に関連したところでは、歯にたわむ力がかかることで、歯に小さなひび割れができ、これによって中の神経に刺激が伝わりやすくなる、ということが考えられます。
そのため、なるべく歯に負担をかけないよう意識することが、知覚過敏の症状を軽減させるうえで重要です。
「よく咬んで食べることは大切だ」と、世間では言われています。
これは、胃などの消化器官の負担を減らすうえでは有効ですが、過ぎたるは猶及ばざるが如しで、咬み過ぎは、胃にはよくても歯にはダメージになります。
(ちなみに、今回はその理由については割愛しますが、咬まなさ過ぎ、も良くありません。何事も、極端に振るのは良くないことが多いですね。)
食事の上での注意点としては、好んで固いものや歯ごたえがあるもの「ばかり」食べないことです。特に加熱したイカやタコなど、グニャッとした弾力があるものは歯に負担がかかりやすいです。全く食べるなとは言いませんが、頻繁にそういったものを食べている方は、頻度を落としてみましょう。
また、過剰な「食いしばり」も歯にとってはダメージになります。
力仕事やスポーツ、あるいは根を詰めた作業をするとき、人間は無意識に食いしばっていることが多いです。仕事であれば仕方がないかもしれませんが、趣味でやっている場合は、少し控えるようにしましょう。
【酸性の飲食物・胃酸逆流にも注意】
歯に酸性のものが触れると、歯が溶かされてしまいます。
「むし歯」というのも、むし歯菌が作り出す「酸」によって歯が溶かされてしまう病気です。むし歯菌が出す酸以外にも、お口の中には酸性の物質が入ってくることがあります。
そのひとつは酸性の飲食物、もうひとつは、胃酸です。
酸性の飲食物で代表的なものは、酸っぱい味のするもの、たとえば梅干しや酢の物、柑橘類などがあります。また、炭酸も、その名の通り(名前に「酸」が入っている)で、酸性のものです。あとは、健康のためにと思ってクエン酸を摂取したり、お酢を直接飲む人もいますね。
知覚過敏の症状がある人は、これらの酸性物を摂取することで、症状が悪化したり、治りが遅くなったりする可能性があるので、控えるようにしましょう。
胃酸については、胃酸の逆流や、つわりがあります。これらについては、まずはお医者さんに相談してみてください。
もしご家庭で対策するとしたら、「緑茶でクチュクチュうがいをする」ことでしょうか。
緑茶は中性の液体なので、歯を溶かすことはありません。また、天然の成分として、フッ素を含んでいます。フッ素は、歯から溶け出したミネラルを取り戻す力があるので、お水よりは緑茶でうがいをすることで、お口の中から酸を追い出すだけでなく、失われたミネラルを取り戻す手助けもしてくれる効果が期待できます。この時のポイントとしては、緑茶を口に含んだ状態で、右に左に、あるいは上に下にと、順番にクチュクチュと混ぜながらお茶を移動させて、お口の中全体にまんべんなく緑茶を行き渡らせることです。うがいのあとは吐き出してもいいですし、お茶なので、そのまま飲んでも大丈夫です。
以上が、ご家庭でできる知覚過敏対策になります。
知覚過敏というのは、一度症状が消えても、再び症状が出てくることが多い病気です。
それはおそらくハミガキや食生活などの生活習慣で、その人のクセが原因になっている可能性が高いからだと思います。症状が消えた後も、ここに書かれていることを意識することで、再発防止の一助となると思いますので、できる範囲で継続してみてください。
年末年始の日程についてお知らせします。
今年は、12月28日(日)~1月4日(日)まで休診となります。
よろしくお願いいたします。

誠に勝手ながら、11月8日(土)は臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い致します。

令和7年8月お盆の日程についてお知らせします。
今年は8月10日(日)~8月15日(金)まで休診となります。

宜しくお願い致します。
年末年始は、12月29日(日)~1月5日(日)まで休診となります。
よろしくお願いいたします。

みなさんこんにちは。
今回は、お口の中に潜んでいるむし歯菌を弱らせる方法についてご紹介します。
潜在的なむし歯のリスクとして、棲みついているむし歯菌の「強さ」があります。
むし歯菌が強いと、ハミガキをより念入りにしていなければ、すぐに新しいむし歯ができてしまいます。
逆にむし歯菌が弱いと、少々ハミガキをサボったとしても、すぐにすぐむし歯になることはありません。
これまで一度でも、むし歯になった経験のある方は、このむし歯の「潜在リスク」が高い可能性があります。
この潜在リスクを下げることで、よりむし歯になりにくくすることができる可能性がありますので、是非取り組んでみてください。
さて、まず結論から申し上げますと、それは、
「毎日、キシリトール製品を食べる」
という方法です。
まずはキシリトールについて、ご説明します。
キシリトールとは、数ある「むし歯の原因にならない甘味料」のひとつです。
「甘味料」とは、人間がお口に含んだ時に「甘い」と感じる物質の総称です。
代表的なものは、「砂糖(ショ糖)」「果糖」「乳糖」「オリゴ糖」などの「糖類」ですが、糖類に分類されるもの以外にも、アミノ酸に分類される甘味料があったりします。
そして、糖類の中でもさらに「糖アルコール」と分類されるものは、糖類としては例外的にむし歯の原因にならない性質をもっています。
キシリトールは、その糖アルコールのひとつなので、むし歯の原因にならない甘味料というわけです。
そして、さらに驚くべきことに、キシリトールについては、むし歯の原因にならないのみならず、むし歯菌を弱らせる作用もある、という報告があります。
キシリトールについての多くの研究はスウェーデンで行われています(スウェーデンは、「むし歯予防先進国」です)。そしてここ日本でも、キシリトールの研究がなされています。
ここでは日本で行われた研究をご紹介します。
この研究では、研究に参加して頂いたのは妊婦さんです。
ある産婦人科に来られている妊婦さんたちに、研究についてご説明し、賛同を得られた方を対象に研究が行われました。
まずは、参加した妊婦さん全員の、研究開始前のむし歯菌(ミュータンス菌)の量を調べます。
そして妊婦さんを2つのグループに分け、
①片方はキシリトールが含まれたガムを、
②もう片方にはキシリトールを含まないダミーのガムを
毎日噛んでもらい、これを1年間継続してもらったそうです。
その後、1年経過時にもう一度むし歯菌の量を調べたところ、むし歯菌の量が減っていた、というものです。
さらに、その「むし歯菌の数が少ない状況」が、ガム摂取をやめた後の少なくとも1年間は継続した、という結果も出ています。
この研究の画期的なところは、「ミュータンス菌」を減らすことができた、という点にあります。
「むし歯菌」という言葉は、むし歯を引き起こす力を持った細菌の総称で、実はその中で色々な種類の細菌がいます。
「犬」の中に「ポメラニアン」や「柴犬」などの種類があるようなものです。
歯医者の世界で、むし歯菌として昔から識別されていたのは、「ミュータンス菌」と「乳酸桿菌」と呼ばれる細菌です。
このうち、乳酸桿菌については、例えばそれまでハミガキをおろそかにしていた人がしっかりハミガキができるようになるなど、いわゆる普通の「むし歯予防の努力」で、数が減ることが分かっていました。
しかし、ミュータンス菌については、どれだけハミガキを頑張っても、フッ素を使っても、はたまたどんな抗生剤やうがい薬、消毒薬を使っても、その数を減らすことは不可能でした。
一時的に減ったとしても、すぐに復活してきてしまう、とても厄介なむし歯菌でした。
このように歯医者の歴史上、とても厄介な「超!悪玉菌」であったミュータンス菌ですが、先ほどご紹介した研究のように、キシリトールを摂取することによって、その量を減らし、弱らせることができる可能性が出てきたわけです。
つまり、見方を変えると、キシリトールはむし歯菌を弱らせることのできる唯一の「薬」と捉えることもできます。
なので、これまでむし歯になった経験のある方は、少なくとも1年間、研究の方法に準じた形でキシリトールを摂取し、1年経過後も、ちょくちょくキシリトールを摂取することで、むし歯菌を弱らせて、さらにそれを維持し、将来的なむし歯を予防できる確率を上げることができる可能性があります。
では、具体的にどうすればいいかを、これからご説明します。
先ほどご紹介した日本の研究によると、実際に摂取した1日あたりのキシリトールの量は3.83gであったそうです。
また、その他のスウェーデン等のキシリトール研究者の意見では、1日の推奨摂取量は5~10gだそうです。
なので、1日最低4gを目標にして、キシリトール製品を毎日食べること。
これをまずは1年間継続しましょう。
世の中に広く市販されているキシリトール製品は2種類で、ガムかタブレットになります。
オススメはガムです。
ガムは味がなくなるまで咬み続ける必要があるため、長時間キシリトールを作用させることができます。
また、咀嚼の刺激により唾液がたくさん出るので、このこともむし歯予防の一助になります。
一番有名なのは、ロッテの「キシリトールガム」で、パッケージを見ると、一粒あたり2gのキシリトールが入っているようです。
なので、1日あたり2~3粒を目標に食べるようにしましょう。
先ほどの研究では、1日3.83gのキシリトールを、回数を分けて摂取してもらったとのことなので、1回で1日量全てを食べるのではなく、朝、昼、晩など、回数を分けて摂取するようにしてください。
ちなみに個人的な意見ですが、夜寝る直前がいいのではと思います。
通常の砂糖を含むお菓子は、夜寝る前は厳禁です。
というのも、寝ている時は会話などのお口の動きが少なくなり、唾液の分泌量も減るので、砂糖を洗い流す作用が減り、むし歯のリスクが上がってしまうからです。
ですがキシリトールについては、これをむしろ逆用しましょう。
つまり、キシリトールガムを食べた後にそのままハミガキやうがいをせずに寝ることで、わざとにお口の中にキシリトール成分を残すようにします。
そうすることで、より長時間キシリトールという「薬」を作用させることができると考えます。
(ただ、この場合は、起床直後の「口臭」が強めにでる可能性があります。この口臭は、うがいやハミガキをすればすぐになくなりますが、それが嫌な方は、キシリトールのあとにうがいかハミガキをして寝ましょう)
・小さいお子さんでガムがまだ噛めない場合
・今まで詰め物やかぶせの治療がたくさんしていて、ガムを咬むと取れそうな場合
・そもそもガムが嫌いな場合
は、ガムではなくタブレットを摂取しましょう。
タブレット商品は、味のラインナップがとても豊富で、チョコレート味なんかもあったりするので、ガムの味に飽きてしまった場合にも有効です。
キシリトールの含有量は、商品によってバラつきがあります。
パッケージのどこかに記載されているものがほとんどですので、ご自身で計算して、1日の合計が4g以上になるようにしてください。
タブレットは、ガムと違って、かみ砕いて飲み込んで、すぐに食べ終わることができますが、できればアメのように「溶けるまでなめる」食べ方をして、なるべく長時間お口の中にとどめるようにしましょう。
ちなみに・・・
このキシリトールの「ミュータンス菌を弱らせる作用」については、実は否定的な意見もあります。
科学の世界では、たったひとつの研究の結果が100%正しい、ということにはなりません。
同じような研究をして、成功した結果もあれば失敗した結果もあります。その積み重ねによって、調べられたことが事実かどうかが、判明していきます。
キシリトールのミュータンス菌抑制効果についても、菌が減った研究もあれば、変化がなかったとする研究もあります。
なので、現時点では、あくまで「可能性」に過ぎませんが、可能性があるのであれば、やらないよりはマシです。
そもそもキシリトールはむし歯の原因にならない、ということは確実な事実なわけですから、少なくとも「普通のお菓子(むし歯の原因になるお菓子)」からキシリトール製品に置き換えるだけでも、未然にむし歯を防ぐことには変わりはありませんので、いずれにしろキシリトールは、お勧めです。
少なくとも、「しっかりしたハミガキ方法を練習する」手間よりかは、はるかに楽ですし、甘いものが好き人にとっては、甘いものを食べるわけなので、気持ちも満たされると思います。
最後に、
キシリトールには、以上のように、潜在的なむし歯リスクを下げることができる可能性があります。しかし、これはあくまで「補助的な」対策になります。
むし歯予防において、その基本である「ハミガキ」は絶対に必要不可欠です。
ハミガキをしないでいるとむし歯菌の量も増えます。
いくらキシリトールがむし歯菌を弱らせる作用があるかもしれないといっても、敵の「数」が多くてはその効果は充分発揮できません。
「キシリトールガムさえ噛んでいれば、ハミガキをしなくてもむし歯にならない」とはならないのです。
ハミガキも必ず毎日行い、その上で、キシリトールによる対策を行って下さい。
今回は、12歳臼歯が生える時期のむし歯予防対策について解説します。
【12歳臼歯とは】
12歳臼歯は、その名の通り、12歳前後の時期に生えてくる永久歯で、前から数えて7番目の歯になります。
12歳臼歯は、6歳臼歯のさらに奥に、「追加」で生えてきます。
(たまに「親知らず」と勘違いされる親御さんがいらっしゃいますが、親知らずはこの12歳臼歯のさらに奥、8番目の歯で、生える時期は高校生以降になります)
ですので、ざっくり小学5年生~中学3年生ぐらいまででの注意点となります。
【似ているようで似ていない12歳臼歯と6歳臼歯】
歯の構造や生え方などの条件として、6歳臼歯と同じぐらい高いむし歯リスクがあります。
しかし6歳臼歯の時と違うのは、お子さん自身が成長し、お兄さん・お姉さんになっている、ということです。
つまり、親御さんの仕上げ磨きはもう完全にしない時期ですし、お子さんによっては思春期に入っている方もいるかもしれません。
また、中学校への進学の時期、あるいはそれに向けての受験の時期でもあります。夜に塾に行く子も多いと思います。
部活動もはじまります。
このように、6歳の頃とちがうのは、
・お子様ご自身で歯を守る努力をしなければならない
・受験や進学、部活により生活環境・生活リズムが変わりやすい、あるいは不規則になりやすい
という点です。
予防の主体がお子さんであり、さらに思春期となると親御さんが介入することも難しいので、今回は「親御さんができるサポート」という観点から、予防のヒントをお伝えしていきます。
【考え方は今までと同じ】
むし歯リスクの考え方自体は、これまでと変わりません。
「砂糖がお口の中に存在している時間(特に夜寝ている時)を短くする」
「フッ素入り歯磨き粉を使ったハミガキを毎日寝る前にする」
この2点が重要です。
このうち、ハミガキは、もはや親御さんがどうこうすることではないので、不安であれば歯科医院でハミガキ方法を教えてもらい、定期的にクリーニングもしてもらいましょう。(親御さんには反抗的でも、他人である歯科医院のスタッフの言うことは聞く・・・かもしれません)
ただ、夜、寝る前のハミガキは、何はなくともぜひともやってほしいところです。
夜寝ている間は、むし歯リスクが高まるので、その時間帯にお口の中の砂糖分をなくしておきたいからです。
まあ、勉強終わりの時間だと、ひょっとしたら親御さんの方が先に寝ている可能性もあるので、これも結局は本人に委ねるしかないのかもしれませんが・・・
【食事のコントロールについて】
砂糖のこと、つまり「食生活」については、「買い食い」を除いて親御さんがまだコントロールできる余地があるので(食事は親御さんが用意すると思います)、この時期にできることをご説明します。
≪夜の勉強の時に与えるもの(お夜食)≫
夜遅くまで塾に通っている、あるいは遅くまで自分の部屋で勉強する、というお子さんが多いと思います。
勉強する時には脳のエネルギーとして「糖分(ブドウ糖)」が必要になります。
なので効率的な勉強のためには、糖分摂取が必要になります。
糖分摂取として手っ取り早いのは「お菓子」ですが、それをダラダラ食べながら勉強をしていると、あっという間にむし歯になってしまいます。
いわゆるお夜食として提供するとしたら、おにぎりやうどんなど、「お菓子」ではなく、エネルギーになる「炭水化物」を含んだ「食事」系のものにしましょう。
そして、勉強しながら食べるのではなく、一旦鉛筆を置いて、休憩も兼ねてササっと食べちゃいましょう。
むし歯リスクの観点から食事時間は短い方がいいのですが、勉強しながらだとダラダラ食いになる可能性があるためです。
どうしても甘いものがいい!というお子さんにお勧めなのが、キシリトールガムです。
キシリトールというのは、むし歯の原因にならない甘味料です。
そのため、キシリトールガムは、どんなにたくさん食べてもそれだけだと絶対にむし歯になりません。
また、ガムを咬む「咀嚼」という運動は、勉強への集中力を高めてくれるとも言われています。
そして、飲み物はジュースではなく、お茶にしましょう。
≪運動時のエネルギー・水分補給≫
スポ少や部活など、スポーツをしているお子さんも少なくないと思います。
スポーツをする上で大切なのが、エネルギーと水分です。
スポーツでは、勉強と違って、急激にエネルギーと水分が消耗していきます。
また、下手に満腹になってしまうと、うまいこと体を動かすことができなくなってしまいます。
なので、競技途中でのエネルギーと水分補給に最も適しているのはスポーツドリンクだと思います。
しかしスポーツドリンクそのものは、糖分を大量に含むのでむし歯のリスクを上げてしまいます。
また、競技中であればチビチビ飲む、という飲み方にもなり、よけいにリスクが上がってしまいます。
ここでできる工夫としては、
スポーツドリンクのあとは、毎回麦茶か緑茶を飲む
ということです。
最後にお茶を飲めば、お口の中の糖分が胃に洗い流されていきます。
(少し不作法かもしれませんが、お茶を飲みこむ前に「ブクブクうがい」をすると、よりしっかりと砂糖分を排除できます)
あるいは、水道水でうがいをする、というのも有効です。
要はお口のなかから糖分を追い出せればそれでいいわけです。
麦茶は、体をクールダウンさせてくれる作用があります。
緑茶は、カテキンやフッ素が含まれているので、むし歯予防に有効です。
また、許される競技であれば、競技中にキシリトールガムを咬むのもいいと思います。
以上が、12歳臼歯が生える時期のむし歯予防のポイントです。
【今までにむし歯ができたことがある場合】
今までにむし歯ができたことがあるお子さんは、むし歯のリスクが高い可能性があります。
「食生活」や「ハミガキ習慣」が原因の可能性がありますので、今回ご紹介した内容に加え、これまでの年齢別にご紹介してきた内容にもヒントは盛りだくさんなので、そちらをご覧になってください。
また、むし歯の「潜在的なリスク」として、棲みついているむし歯菌が強くなってしまっている可能性があります。
むし歯菌を弱らせるための対策は、こちらをご覧ください【むし歯菌を弱らせる対策】
その他のリンク
お子さんのむし歯予防①【はじめに】(知っておいてほしい基礎知識)
お子さんのむし歯予防②【乳歯の前歯のみ生えている時期】(6か月~1歳3カ月ぐらい)
お子さんのむし歯予防③【乳歯の奥歯の生え始め~永久歯が生え始める前】(1歳4か月~6歳)
お子さんのむし歯予防④【6歳臼歯が生える時期】(5歳~9歳)
今回は、6歳臼歯が生える時期のむし歯予防のポイントを解説します。
【歯の生え変わりについて】
≪6歳臼歯が生える時期と生え方≫
歯の生える時期にはかなり個人差がありますが、6歳臼歯は早い子だと5歳代から生え始めます。
この歯は、すべての歯の中で一番大きい歯です。
そのため出てくるスピードが遅く、しっかり生えきるまでおおよそ1年半ほどかかります。
どのように生えてくるかですが、
まずは歯茎の一部をやぶって、歯の一部分が姿を現します。
その後、徐々に歯を覆っている歯茎が少なくなり、咬み合わせの部分が全て見えるようになります。
そして、その後ゆっくりと上昇して、他の歯と同じ高さに揃います。
歯茎をやぶるのに半年、のぼってくるのに1年、といったところでしょうか(歯が生えるペースも、かなり個人差があります)。
ちなみに、同時期に前歯の生え変わりも起こります。
≪永久歯の生え方について≫
ここで一度、永久歯の生え方について整理しておきます。
永久歯が生えてくるときには、
乳歯が取れて、その下から生えてくるパターン(「生え変わり」パターン)
と、
一番後ろの歯のさらに後ろに、新たに追加で生えてくるパターン(「追加」パターン)
の2種類があります。
この時期の場合、
6歳臼歯は「追加」パターン
前歯は「生え変わり」パターン
になります。
【6歳臼歯をむし歯にしないための特別な配慮(仕上げ磨き)】
≪6歳臼歯は、とっても大事!≫
さて、この時期のむし歯予防の最大の課題は、
「6歳臼歯を死守する!」
ということです。
他の永久歯ももちろん大切なのですが、数ある永久歯の中でも6歳臼歯は最重要な歯です。
この歯は咀嚼の中心であり、噛みしめ時にもしっかりアゴを支えるなど、歯の機能の根幹を担う歯です(そのために一番の大きさがあります)。
歯というのは、食事はもちろんのこと、スポーツをするときにも重要な器官です。
人間、大きな力を発揮したり、何かに集中したりするときには噛みしめるためです。
この噛みしめがうまくできないと、スポーツのパフォーマンスも落ちてしまいます。
この大切な6歳臼歯を守り切れるか否かで、その子の人生が変わるぐらい、とても重要な歯なのです。
しかしながら、こんなに大切な歯なのに、生えている途中はとてもむし歯になりやすい状況にさらされる歯でもあります。
≪6歳臼歯がむし歯になりやすい理由≫
なぜそのような状況になってしまうのか?
その理由には、次のようなことがあげられます。
・乳歯のご説明の時にもお話しましたが、歯は生えたての時はまだ未完成で、出てきた後でフッ素やカルシウムを取り込んで完成します。これは6歳臼歯も同じで、生えている途中の歯は、元々むし歯になりやすいリスクを負っています。
・生えている途中段階では、歯茎が中途半端に歯をおおっている状態になります。6歳臼歯は、一番奥の乳歯の、さらに奥に生えてきますので、生えている範囲が狭いうちは親御さんによる目視が難しいため見逃しやすく、対策が遅れてしまう可能性があります。
・同じく、中途半端に覆っている状態だと、汚れがたまりやすく、かつ磨くことも難しい状況になります。(磨こうと思ったら、歯ブラシの毛先を水平にして歯と歯茎のすきまに入れ込んで、歯茎をめくるようにしないといけません。これにはかなりテクニックが要ります)そのため、歯茎の下の部分が不潔になりやすく、むし歯のリスクが上がってしまいます。
・その後、おおっていた歯茎がなくなったとしても、生えている途中の歯は背が低いため、意識して磨かないと歯ブラシの毛先が届きにくい状態になります。
・そして6歳臼歯はしっかり生えきるまで時間がかかるので、そのように磨きが甘くなりやすい時期が長くなります。
・6歳臼歯は「奥歯」なので、元々の構造として歯の表面に溝がたくさんあります。溝の部分はくぼんでいるため、歯そのものの構造として、汚れがたまりやすい形になっています。
以上のような条件から、生えている途中の6歳臼歯はむし歯のリスクにさらされる危険性がかなり高いです。
そのため、6歳臼歯がしっかりはえきるまで、特別な配慮が必要になります。
≪6歳臼歯を死守する方法≫
とはいっても、やることは実に単純で、要は「6歳臼歯の部分を念入りに磨く」ということです。
ちなみにこの時期は、年齢的にまだお子さん一人で「きちんと磨く」ということは難しいため、親御さんによる仕上げ磨きを必ずしてあげましょう。
それでは、具体的になにをすべきかをご説明します。
まずは、日々の仕上げ磨きの時に、乳歯の奥歯の、「さらに奥」をよく見て、生えてきているかどうかをしっかり確認してください。(生えてきていることを見逃さない!)
自信がない場合は、歯医者さんで診てもらってもいいと思います。
歯医者さんで定期的にフッ素塗りに通っている方は、この時期だけ期間をせばめてフッ素を塗ってもらうことも有効です。
(当院では、実際にこの時期のお子さんには健診間隔をせばめることをお勧めしています)
生えているのが確認できた場合は、仕上げ磨きの時に少し工夫をします。
まずは、歯磨き粉を、一番最初に6歳臼歯の表面に塗ります(上下左右4本とも生えてきている場合は、4本とも全てに塗る)。
歯磨き粉の中にはフッ素が含まれています。
ハミガキをしていると、刺激により唾液がたくさん出てきます。
そうなると、歯磨き粉と唾液が混じってフッ素の濃度がどんどん薄まります。
つまり、歯磨き粉のフッ素濃度は、出したての時が一番高いということになります。
しっかりフッ素を効かせたいので、薄まる前にまず表面に塗っちゃおう!
という作戦です。
そして、そのまままずは6歳臼歯を念入りに磨いてください。
まだ生えている途中で高さがない場合は、しっかり毛先を届かせるよう意識をしないと「空振り」になりますので、注意して磨いてください。
その後で、他の歯を磨きます。
これを毎日、寝る前にして、6歳臼歯を死守しましょう!
≪「仕上げ磨き」について≫
ちなみに、親御さんによる仕上げ磨きですが、当院ではその終了時期(つまりお子さん一人だけで磨き始める時期)を、おおむね9歳が過ぎた頃としています。
9歳ぐらいになると、お子さん自身の成長により、自分でハミガキができる「器用さ」が充分になるからです。
その器用さにも個人差があるとは思いますが、その目安として、自分で爪切りができるぐらいの器用さが備われば、ある程度細かいハミガキも可能と考えています。
ただ、器用さが備わっても、そもそも正しいやり方を知らなければ、できません。
なので、不安な場合は歯医者さんに行って、歯科衛生士さんに教えてもらいましょう。
ある程度の練習も必要なってくると思います。
【おやつコントロールについて】
≪おやつはルールを守って与える≫
おやつコントロールについては、前回の内容とほぼ同じです。
未読の方は、こちらを参考にして下さい。
お子さんのむし歯予防②【乳歯の前歯のみ生えている時期】(6か月~1歳3カ月ぐらい)
ルールを守って、正しくおやつを食べるようにしましょう。
≪おやつコントロールにおいても、6歳臼歯への配慮が必要≫
ただし、ここでも6歳臼歯に注意する必要があります。
6歳臼歯が生えかけの時は、その歯が低い位置にいます。
そのため、特にハイリスクのお菓子(チョコ・キャラメル・ハイチュウ)はその低くなっているところに入り込み、残りやすくなります。
前述したように、低いがゆえに、ハミガキもしにくい場所です。
さらに、これらのお菓子はネッチョリしているので、取れにくい状態でもあります。
つまり、
入り込みやすく、
残りやすく、
取り除きにくい
状態です。
これがいかに危険な状態かおわかりいただけるでしょうか?
このことを考えると、少なくとも6歳臼歯がある程度しっかり生えてくるまで(高さが手前の歯の半分ぐらいになるまで)は、ハイリスクのお菓子は食べない方がいいと思います。
≪リスクに応じて、おやつの与え方を変える≫
ただ、この年齢になると、お子さん自身の経験値もかなり豊富になり、ハイリスクお菓子のおいしさをすでに知っているお子さんも多いと思います。
前回もご説明した通り、抑制しすぎによる「反動」の危険性も考えると、多少は与えざるを得ないかもしれません。
なので、折衝案として、
前回までご紹介したむし歯予防対策に取り組んでいて、
かつ
今までむし歯が実際にできていない
お子さんの場合は、リスクは低く抑えられているので、ハイリスクお菓子を多少与えても、問題はないと思います。
ただし、ルールはしっかり守ってください。
今まで一度でもむし歯の経験があるお子さんは、残念ながらリスクは高いです。
ハイリスクお菓子を食べないに越したことはありませんが、万が一食べる場合は、食後に必ず親御さんによる仕上げ磨きをしてあげてください。
もちろん歯磨き粉を使って。
それができないのであれば、やはり与えるべきではないです。
ルールを守って、ゼロ~ミドルリスクのお菓子を食べることで我慢しましょう。
また、むし歯経験があるお子さんは、その「潜在的なリスク」として、棲みついているむし歯菌が強くなってしまっている可能性があります。
むし歯菌を弱らせるための対策にも取り組んでみましょう。
詳細はこちらをご覧ください【むし歯菌を弱らせる対策】
以上が、6歳臼歯が生える時期のむし歯対策です。
同時期に前歯の生え変わりもありますが、前歯は6歳臼歯ほどむし歯のリスクが高まる要因が多くはないですし、磨きやすい位置にもありますので、特別な配慮はいらないと思います。
【この時期を過ぎてしばらくは、むし歯リスクは小康状態になる】
この時期を過ぎて、3年生~5,6年生までのあいだで、前歯と6歳臼歯の間にある歯(犬歯・小臼歯)が生え変わっていきます。(全て「生え変わり」パターンです)
これらの歯も、6歳臼歯ほどはリスクは高くないので、むし歯リスクとしてはしばらく小康状態となります。
もちろん油断は禁物ですが、この時期は6歳臼歯ほどの特別な配慮までは必要ないと思います。
今回は以上です。
次回は、【12歳臼歯が生える時期】(小学5年~中学3年)について解説していきます。
その他のリンク
お子さんのむし歯予防①【はじめに】(知っておいてほしい基礎知識)
今回は、乳歯の奥歯が生え始めて乳歯の歯並びが完成する時期(永久歯が生え始める手前)のむし歯予防のポイントを解説します。
歯の生え方はかなり個人差がありますが、1歳4か月~6歳ぐらいまでの時期になります。
この時期は、自分で歩けるようになり、言葉も覚え、保育園・幼稚園に通いはじめるなど、行動範囲がかなり広がっていきます。
そのため、食べれるものも増えますし、食事の経験値も増えます。
社会とのかかわりも増えます。
そして、お子さん自身からの主張も増えていきます。
このことも踏まえて、むし歯対策をしていきましょう。
【おやつコントロール】
≪この時期からは「おやつゼロ」はかえって良くない≫
前回の年齢(6か月~1歳3カ月)では、お菓子は極力与えない方がいい、とアドバイスしました。
しかし、成長してくるにつれ、お子さんに物心がつき、経験値も上がり、「世の中に甘いおいしいものがある」ということに気づき始めます。
これぐらいの年齢になってくると、お菓子を「全く与えない」ということは、かえって弊害を生む可能性が出てきます。
お菓子を与えなければ、確かに「むし歯リスク」は低くできます。
しかし人間は感情のある生き物です。
あまり極端に抑制しすぎると、「反動」が起きる可能性が高まります。
例えば、これから先、小学生になってさらに智恵がついてくると、親の見ていないところでこっそり食べるようになるかもしれません。
また、大学進学などで親元を離れてから、タガが外れたように我慢させられていたお菓子にドはまりする可能性もあります。
過度な抑制は、こういった将来のリスクの種になる可能性があります。
そのため、この時期からは、極端に抑制するのではなく、適度におやつを与えて「ガス抜き」をし、また「おやつの正しい食べ方」を身に着けさせた方が、長い目で見て、いいと思います。
≪おうちの「おやつルール」を決めよう!≫
というわけで、この時期は、家庭内でおやつルールを決めて、
「ルールを守りながら」「適度に」与えるようにしましょう。
「おやつルール」は、不用意にお菓子を食べる回数を増やさないため、あるいはダラダラ食べることを防止するために設定します。
ルールの内容は各家庭の状況に合わせて設定してくださって大丈夫なのですが、初回に解説した
1日のうちのおやつの回数を減らす
ダラダラ食い・ダラダラ飲みをしない
なるべくリスクの低いものを選ぶ
寝る前にリスクのあるものは与えない
の4つのポイントを守るルールにしてください。
例えば、
・おやつはお昼ご飯と晩御飯のあいだの1回のみ。
・おやつに何を食べるかは、親が決める。(子供に選択権を与えない)
・おやつは幼稚園から帰って手を洗ったら食べれる。(手を洗わなかったら食べれません!)
・食べる時間は15分とし、それが過ぎたら残っていても没収。
・夜ご飯が完食できなかったら、次の日のおやつの量を減らす。
・祖父母の家など、よそでおやつをもらった日は、家でのおやつはなし。
・おやつを食べる時は、必ず親の許可を得てから。(勝手に出して食べない)
といった具合です。
そして、作ったルールを家族全員が把握し、必ず守ることが大切です。
お母さんだけでなく、お父さん、兄弟、祖父母にも協力してもらって、ルールをきちっと守りましょう。
≪こういった行動に注意!≫
この時期にやってしまいがちな、良くない行動を例示します。
・出先などで子供が泣いてしまい、泣き止ますためにお菓子を与える。
・何かができた時の「ご褒美」としてお菓子を与える。
・スーパーのお菓子売り場などでせがまれて、お菓子を買い与える。
特に子供にせがまれたり、ぐずったりするからといって、安易にお菓子を与えてはいけません。
それは子供にとって良くない「成功体験」となり、味をしめた場合は次回もするようになってしまい、次も、そのまた次も・・・と、収集がつかなくなってしまいます。
お菓子やジュースを買う・食べる行為については、絶対に子供に主導権を与えてはいけません。
≪おやつとして与えるものについて≫
与えるものは、ゼロリスク、ローリスクもしくはミドルリスクのお菓子にしましょう。
甘いものにこだわりがない場合(おなかが満たされればいい場合)は、おにぎりやお茶漬け、おかずの残りなどの「食事」系のものもおすすめです。
ハイリスクのお菓子は、まだ早いです。子供はまだ人生経験が浅いため、食べたことのないもののおいしさは、知りません。
知らなければ、要求してくることもありません。
なので、ハイリスクお菓子の味を知るのは、遅くできるのであれば遅くするに越したことはありません。
≪よそでもらうものは、素直にいただきましょう≫
とはいっても、たまによその家(お友達の家や祖父母の家)でお菓子が出されることがあると思います。
その時には食べていいと思います。
せっかく用意してくれたお菓子をお断りするのは、社交的な観点からよくないからです。
しかし、その後お家に帰った後で、そこで出されたものが食べたいと言ってきても、「あれはよそのおうちでしか食べられない特別なもの」と説明して、家では絶対に買わないようにしましょう。
【ハミガキについて】
一日一回のハミガキは必須です。
目的は
「歯の汚れを落とすこと」
「ハミガキの習慣付けをすること」
で、前回(前歯のみ生えている時期)は「習慣付け」がメインでしたが、この時期からはいよいよ歯の汚れを落とすことも重要になってきます。
本人磨きもぼちぼちはじめていきますが、まだ手先の器用さが未熟なため、正しいハミガキはできません。
「歯ブラシを口の中に突っ込んで動かしているだけ」というのが実際のところです。
なので、親御さんによる仕上げ磨きは必ずしてあげてください。
使うのは、子供用歯ブラシと、歯磨き粉です。
歯みがき粉は絶対に使いましょう。歯磨き粉に含まれているフッ素成分が歯を強くしてくれるからです。
量は、歯ブラシの毛の部分の長さぐらいです。
上手にできるのであれば、子供用のフロス(糸ようじ)を使って、歯と歯のあいだもきれいにしましょう。
奥歯は前歯に比べて形が複雑で、かつお口の奥の方にあるので、歯ブラシが届きにくく、磨きが甘くなりがちです。
磨く際の具体的なポイントについては、「歯並び」や「上手にお口をあけられるか」などの条件による個人差が大きいので、歯医者に行って歯科衛生士さんの助言を得るのがいいと思います。
嫌がってできない場合の対策は、前回(前歯のみ生えている時期)の最後の方に記載していますので、そちらをご覧ください。
【すでにむし歯ができてしまっている場合】
この時期にすでにむし歯ができているお子さんは、残念ながら、現状ではむし歯のリスクが高い状態であると言わざるを得ません。
生まれてきてから今までの「食生活」や「ハミガキ習慣」が原因の可能性がありますので、まずは今回ご紹介した内容で、できることから取り組んでいってください。
また、むし歯の「潜在的なリスク」として、棲みついているむし歯菌が強くなってしまっている可能性があります。
むし歯菌を弱らせるための対策は、こちらをご覧ください【むし歯菌を弱らせる対策】
今回の内容は以上です。
次回は、【6歳臼歯が生える時期】(5歳~9歳)について解説していきます。
お子さんのむし歯予防①【はじめに】(知っておいてほしい基礎知識)
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